2018年を迎えてからというものの仮想通貨全体が大暴落。多くの通貨がピーク時の1/4程度まで価格を下げています。
なぜこんなにも急に価格を下げてしまったのでしょうか?
それには不運にもマイナス材料が立て続けに来てしまったという背景があります。
今回は2018/2/06時点での暴落材料について解説します。
韓国の規制
今まで韓国の取引所では本人確認制度はなく匿名でも取引が可能でしたが、マネーロンダリング防止のため本人確認制度の実施、本名と銀行の口座の名義が一致しなければ入出金を不可能とする規制を設けました。
「韓国が仮想通貨を規制!」というとかなりマイナスなイメージがありますが、ようやく当たり前のルールを設けただけであり今までが無法地帯だっただけです。
ただ最初にパク・サンギ法相が規制ではなく「仮想通貨の禁止を検討中」と発言した為、国内外で混乱を招いてしまったのも暴落の原因と言えます。
インドが仮想通貨禁止と誤報をしてしまう
2018/02/01に『仮想通貨の使用を全て違法行為とし厳格に取り締まる』とインド財務相が発言したというニュースが報道され、「インドは仮想通貨は全面禁止だ!」とマイナス材料が働きビットコインが100万円を切る大暴落をしてしまいます。
しかし実際は『仮想通貨を使った違法行為を厳格に取り締まる』という内容だったようで、全面禁止にするという内容ではなかったようです。
フェイスブックがICOの広告を禁止する
米Facebookが2018/01/31に広告についての新しいポリシーを追加したことでICOの広告を禁止にしました。
ここ最近では詐欺ICOによる資金の持ち逃げなどが問題になっており、世界中で規制を強めていますので妥当な判断だと僕は思います。
ちなみにこのポリシーはフェイスブックの傘下であるインスタグラムにも適用されています。
中国がマイニングの規制を強化
中国当局がマイニング業者に対して『電力消費量を制限』すると発表。2017年09月と合わせて2回目のマイニング規制です。
業者による大規模なマイニングでエネルギー問題を引き起こす可能性を指摘されているので、仕方がないという見方もあります。
「マイナーがいなくなるからビットコインはもう終わりだ!」という意見があるようですが、そもそもマイニングを禁止した訳ではありませんし、規制された上でも中国は他国に比べて電気代が安くマイナーに有利なのは変わりありません。
とはいえ今後も規制を強める可能性はあるので、中国のマイナー達はすでにロシアやモンゴルなど海外へ拠点を増やしています。
仮に中国でマイニングが禁止されても他の電気代が安い国に移行するだけなので、ビットコインネットワークが崩壊することはまずないといえるでしょう。
コインチェックNEM(ネム)ハッキング事件
人気お笑いタレントの出川哲朗氏をCMに起用し、一躍有名となった国内取引所のコインチェックがハッキングされ、仮想通貨であるNEM(ネム)を5.4億枚(600億円相当)盗まれるという事件が起きました。
これにともないコインチェック側は全通貨(日本円を含む)の入金と出金を停止。
一応盗まれたネムに関してはコインチェック側が自腹で『1枚88円のレートで日本円で返還する』とのことですが、2018/02/06現在も出金再開はしておらずコインチェックのユーザーは強制ガチホを食らっている状態です。
この事件は仮想通貨史上どころか歴史史上最大の盗難事件であり、多くの新規参入層にマイナスイメージを植え付けてしまい、仮想通貨全体を更に下落させることになりました。
メディアでは仮想通貨に問題があると言われていますが、盗まれた仮想通貨のNEM(ネム)自体は何も悪くありません。コールドウォレットやマルチシグを使っていなかったコインチェック側の管理の問題です。
ある意味一番の被害者はNEM(ネム)かもしれません…